海外に行った際に異国情緒を感じますよね。なぜそう感じるのでしょう?それは
「異なる文化や風習」 異国では、日常的なことや人々の行動、伝統、文化が異なる場合があります。これらの違いは、私たちに新しい視点を提供し、驚きや興味を引き起こします。 「新しい言語」 異国で新しい言語に触れることは、私たちの感覚を刺激します。新しい言語の音やリズム、そしてそれが伝える文化的なニュアンスは、異国情緒を感じる要因となります。
「異なる景観や建築」 異国の景色や建築物は、私たちに未知の世界を紹介し、異なる環境に身を置いていることを実感させます。これらの景色や建築物は、独特な雰囲気を持ち、異国情緒を感じさせます。
「新しい食べ物や香り」 異国の食べ物や香りは、私たちの感覚を刺激し、異国情緒をより強く感じさせます。新しい味や香りは、その土地の文化や歴史を感じさせることがあります。
これらの要因が組み合わさり、異国情緒を感じるのです。
上記の「異なる文化や風習」「言語」「景観や建築」と密接に関連しているのが「デザイン」です。デザインも地域や国によって異なる好みがあります。今回は、地域ごとのデザインの好みやその背景にある理由について説明します。
目次
1.国内におけるデザインの好みの地域性
2.日中米に見るデザインの好み
3.なぜデザインに地域性がうまれるのか
4.まとめ
1.国内におけるデザインの好みの地域性
日本国内におけるデザインの好みは、地域によって異なる傾向がありますが、最近ではその差が薄れてきています。これは、情報網の発達により、全国各地で見ることができるデザインに違いがなくなってきたためです。
例えば色の好みでいえば、好きない色1位に「青」をあげたのは47都道府県中43都道府県です。また嫌いな色の1位は全国共通でピンクになっています。
情報が共有される中で、デザインの好みに地域差が残るとされる関東と関西を比較してみましょう。
関東では、洗練されたデザインや落ち着いたデザインが好まれる傾向があります。特に東京では、他の地域よりも高級ブランドをよく目にする機会があります。また、高級ブランドのデザインを制作している会社が関東に多いことも、この傾向の一因と言えるでしょう。
関西(特に大阪)では、賑やかで活発なデザインが好まれる傾向があります。関西にも多くのハイブランドやデザイン会社が存在しますが、一般的には活気にあふれ、楽しげなデザインが好まれるようです。
明確にデザインに差が出た例として交通系ICカードのsuicaとICOCAサイトをひかくしてみましょう。
引用元(敬称略)
JR東日本 https://www.jreast.co.jp/suica/
JR西日本 https://www.jr-odekake.net/icoca/
上図のように一般的には関西の方が活発で楽しげなデザインを好みます。
2.日中米に見るデザインの好み
次は海外と日本のデザインの好みについて見てみましょう。
まずは◯と◯尋の◯隠しの映画のポスター(権利の都合で伏字)です。
それぞれ画像検索から比較してみましょう。
日本・アメリカ・中国です。
日本に比べアメリカは暗めで色がハッキリしています。
背景画像には違いがあるものの、大きな差はありません。
中国のポスターは、中国らしいデザインのオリジナルなものとなっています。
次に、『◯イマックス』のポスター(権利の都合でイメージ)を比較してみましょう。さまざまなデザインがありますが、これはデザインの好みの違いではありません。それぞれのポスターが選ばれる理由は、「この映画をどのような映画として売り出したいか」という違いによるものです。
日本の映画ポスターがダサいという事で一昔前に話題に上がった「◯鯨との闘い」という映画があります。上図がポスター(権利の都合でイメージ)の比較です。左が日本、右がアメリカのポスターです。当時、海外のデザインはシンプルでかっこいいと言われていましたが、実は左の日本のポスターと同じデザインのものも存在します。ただし、海外のポスターには煽り文が入っていないという違いがあります。
3.なぜデザインに地域性がうまれるのか
デザインに地域性が生まれる理由は大きく2つあります。
まず1つ目は文化の違いです。たとえば、映画ポスターに関しては、欧米では「映画は芸術」という考え方が強く、それに伴ってポスターも芸術的な要素を持つ傾向があります。一方、日本では映画産業が資本主義的であり、「多くの人に興味を引きつける」という視点が強調され、ポスターは広告媒体としての側面が強くなります。さらに、文化の違いによって好まれる色や嫌われる色も異なります。たとえば、日本では「白」が神聖な色とされる一方、中国では不吉な色とされることがあります。また、「ピンク」は日本では可愛いイメージや時には卑猥な意味合いで使われる一方で、欧米では青や青紫が卑猥なイメージを与える色とされます。さらに、宗教も文化の一部として色の好みに影響を与えます。日本では宗教観が比較的寛容であり、様々な宗教の影響が見られますが、宗教によっては特定の色が特定の意味を持つこともあります。そのため、宗教によっても好まれる色が異なることがあります。
2つ目は身体の違いです。
日本人の脳は特殊な能力を持っていると言われています。この能力は、身体の違いに関連していますが、文化的な側面からも影響を受けている可能性があります。デザインにおいて、最も重要なのは目の違いです。アジア人は欧米人に比べて、世界や色が暗く見えるとされています。そのため、欧米の映画などで暗いシーンが続くと、アジア人にとって何が起きているのか分からないことがありますが、欧米人には普通に見えます。この差は、ポートレートなどの写真や絵でも顕著です。アジアでは明るいポートレートが多い一方で、欧米では影を強調したポートレートが好まれます。これは、目の虹彩の色による影響が大きいため、地域差としては単純には言えませんが、大まかな傾向としてはこのような違いが見られます。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。国や地位によるデザインの違いに関して見てきました。
デザインに違いが出る一番大きな要因は文化の違いでした。またそこにマーケティング絡むことでデザインに様々な多様性が生まれます。皆様がデザインをする際は地域性知り、マーケティングを考えてからデザインを制作しましょう。